ボストンのアパートメントと路面電車☆




【第2の故郷ボストンについてーアンチアメリカンだった私が今やアメリカって超大国なのは当然だと思うレポート5☆路面電車がKINKI?!】
 
アメリカには、大学生の時に、そのころ、懇意にしていただいた先輩で、現在、神戸で中学受験の塾の先生をしている中学受験のプロ、小巻有子さんに『長期の旅は学生時代借金をしてでもするとよい』と言われたのを大切に思い、120万円ローンを組んで(しかしNTT就職1年目で返済できた)サンフランシスコとニューヨークに1ケ月ずつ、英語学習のためにホームステイ+旅、しました。そのとき、歴史が短いアメリカよりも、それ以前に訪問したヨーロッパ(英語圏ではイギリス)に、より魅力を感じてしまったので、その後、全くアメリカに興味を持つことはありませんでした。
 
(あくまでも個人的に、)戦後、アメリカに日本はずいぶん洗脳されてしまった、と感じるし、戦後のアメリカの政策が戦前の日本の素晴らしい文化を破壊したとも思っています。ということで、私はあまりアメリカに対して、良い印象は持っていませんでした(アメリカ好きな方、大変申し訳ありません)。だから、そのような私がこのレポートを書くのは、アメリカを元々絶賛している「アメリカ好き」な人が書くよりも、よほど中立的な眼を持って書いている、と自負しています。
 
ボストンの魅力は、古い町並みが残っている、ことです!ボストンの観光地として有名なボストンコモン辺りに行くと、一瞬「ロンドンか?」と思ってしまいます。1620年9月6日、106人のイギリス人ピューリタンがイギリス南西部のプリマスからアメリカに入植しました。以下は、ボストン観光協会のウェブページからの抜粋です。
『ピューリタンが新世界に降りたって1世紀を経る頃には、イギリス本国が課税強化などを図り、植民地支配の圧力を強めていきます。この圧政に苦しめられた入植者が反旗を翻し、抵抗運動が展開されました。その舞台になったのが、ボストン。18世紀初頭には貿易で栄え、全米第2の都市に成長していたボストンには愛国の志士が集い、1773年に起こったボストン茶会事件をきっかけに抵抗運動が激化していきます。
1775年4月、レキシントン・コンコードの戦いで独立戦争が勃発。翌年にはイギリス軍がボストンから撤退し、1776年7月4日、北アメリカの13植民地の代表による大陸会議でアメリカ独立宣言が採択され、その後間もなくボストン議会議事堂で独立宣言が行われました。』
 
ということで、イギリスからの入植者がアメリカ建国の祖、となり、ボストンがその舞台だったため、ボストンの観光地は、各地から愛国心溢れるアメリカ人がやって来ます。 そして、とても愛おしそうに、建国の碑などを見ている横で、何の感慨も持たない私が、それらの自国を称えるアメリカ人を興味深く見てしまうことが多いのです。
 
日本文化は「木と紙の文化」と称されます。地震も多いため(世界の面積の1%にも満たないのに世界の地震の10%は日本で起こる)、古い建物が殆ど残ってない気がします。『積極的に残そう』ともしていないし、「古いものを愛している雰囲気」もありません。
 
しかしまぁ、ボストニアン(ボストン人)の「古いものを愛する」精神は相当なものだ、と感じることが頻繁にあります。
 
一番、驚いたのは「マンション」と「路面電車」。
 
日本の不動産屋さんでは「新築!」「新築!」と至るところで張り紙が貼られ、新築物件を探すのは難しいことではありません。しかし、ボストンでは、新築マンションは、ほぼ見つからないでしょう。私がお世話になったマンションは、見かけは、かなりモダンな方です。しかし、それでも、築40年以上。そして、それは珍しいことではありません。新しくマンションを造る場合も、イギリス風の古い建物の外観は残して、中身だけ変えていることが非常に多いです。
 
外観がロンドンの「バッキンガム宮殿」のように見えても、その中に「モダンなスポーツジム」が広がっていたりするのです・・・んん?この感覚、どこかで味わったような・・・そうです!!京都の「町屋」。京都の「町屋カフェ」や「町屋バー」にそっくり。京都先斗町などの京都の佇まいを残した古風な外観のお店の中が、実はとてもモダンな造りのBARである!という感覚と、そっくりなのです!
 
アメリカは歴史が短いだけに、ボストニアンは古いものを好むのでしょうか?ボストン近郊で、ボストニアンが小旅行に行く町々のホテルも、日本で言う「奈良ホテル」や箱根の「富士屋ホテル」のような、外観に歴史を感じるホテルから満室になって行き、人気も高い。私はハイアットやリッツカールトンのような清潔でモダンなホテルも大好きなので、ボストニアンとは違うかも・・・。
 
路面電車のアンティークぶりも驚き!です。日本で昭和40年代(1960年代)に使われた車両が、ここボストンでは走っているのですから・・・。車両内のプレートに「KINKI(近畿)」と書かれているのを見て、目が点になったりします。走るスピードものどかでゆっくり。恐らくボストンマラソンで1位になる走者と競争したら、絶対、人間が勝つ!というスピードで走っています。この年になって、「チンチン電車って、本当にチンチン鳴るんだな」と実感。実にのどかです。
 
ただし、この路面電車は周辺住民の通学・通勤でも使われており、私は心の中で「通勤列車がこんなゆっくりでええんかい??」といつもつっこんでいます。マンションの同じフロアの語学学校に通う友人が、この路面電車で通学しています。先週は、平日5日のうち、5日とも「路面電車が止まって遅刻した」、と言っていました。5分の5、100%の確率で止まる(笑)。私も「5回に1回は止まったり、乗り換えたり」している気がします。先日は、車両自体が故障して、いきなり、ドリルを持った修理工が「ダダダダダダ」と、車両を修理した現場も目撃しました。20分も待ちましたが、ボストニアンは『いつものことよね』とのんびり構えており、怒ったり、携帯電話をセカセカかけまくったりはしていませんでした。このような、のどかな電車ではありますが、通勤・通学時間帯、ボストンレッドソックスの試合がある時は、想像以上に混み混みです。
 
古いものや古い建物を大切に残し、入植者の時代に思いをはせるボストニアン。
 
一方、ちょっと困ったこともあります。
 
☆車社会のアメリカなのに、古い建物を壊して、駐車場を造ろうとしなかったのでしょうか。駐車場が足りません。だから、マンションによっては、そのマンションの前の道路を、公式にマンションの駐車場と認めている場合があります。そういう道路上では、日本の感覚で言えば「道路に常に路駐の車がみっしり」存在している状態。そういう道を車で走るのは、非常に心地が悪いです。アメリカは車天国で駐車場なんて有り余っている、と勘違いしていたので、この「普通の道路がマンションの駐車場になっている」状態は、カルチャーショックでした。
 
☆古いマンションは水回りが悪いです。だから、1ケ月に1~2度は、天井からひたひた水が漏れたり、などの「水のトラブル」で水道屋さんが部屋にしょっちゅう来ます。マンションには「水道屋さんが常駐して出勤」して来ます。私もマンション入居まさに初日にして、「水のトラブル」の洗礼を受けました。
 
まさか、plumber(水道の配管などの修理工)、というレアな単語を、こんなに頻繁に使うことになるなんて・・・。
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